まんちぃず 「評価 C」
貧乏科学者のサイモンは、ペルーの遺跡で未知なる生物「まんちぃ」を発見した。「これは金になる!」と睨んだサイモンはまんちぃを捕まえ、嬉々としてアメリカに帰っていった。早速知り合いの大学教授と連絡をとると、まんちぃを家に残して彼を迎えに行くサイモン。だが、その様子を陰で覗っていた人物がいた。サイモンの双子の弟、セシールである。日頃から土地の権益問題でサイモンと揉めていたセシールは、まんちぃを誘拐して優位に立とうと企んでいたのだ。しかしいざ誘拐してみると、悪戯好きのまんちぃは家の中を滅茶苦茶にしてしまう。セシールの養子であるデュードはこれに激怒し、跳ね回るまんちぃをライフルで撃ち抜いた上、ナイフで八つ裂きにした。ところがまんちぃには自己再生能力があり、体がバラバラになるとその破片の数だけ分裂するという性質を持っていたのだ。数を増やしたまんちぃに逆襲され、無残にも殺されるデュード。更にまんちぃは家を飛び出し、街中を恐怖に陥れる…。
「クリッター」同様、「グレムリン」に便乗して製作されたミニサイズモンスタームービーの一本。まんちぃは人形操演が稚拙で躍動感に乏しく、クリッター等に比べるといまいち可愛く見えないのだが、その退治方法は爽快である。まんちぃは電気を流されると陶器のようになってしまい、これまでチョコマカ動いていたのが嘘みたいに微動だにしなくなる。こうなってしまったらもう怖くない、と主人公達は今まで苦しめられてきた鬱憤を晴らすべく陶器のまんちぃを床に叩きつけて破壊するのだ。観ていて非常にスッキリする倒し方であり、おかげで映画全体の印象も良くなっていた。
ちなみに本作、字幕を皆さんお馴染みの戸田奈津子さんが担当しているのだが、何だか一人で暴走しているように思えてならない。配給会社の解説文で「セシール」という名前だったキャラが字幕では「シシル」になっている他、「デュード」というキャラが「ドュード(読みづらい!)」にされていたり、極めつけは「まんちぃず」を「マンチーズ」と表記しているのである! まあ脇役の名前程度ならまだ許せるが、邦題すらも無視した字幕は恐ろしいと言うほか無い。そんな彼女の突っ走り具合もまた楽しい映画だった。
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