マイキー                  「評価 C」
マイキーは一見ごく普通の男の子。ごく普通の家族のもとで、一見ごく普通に生活していた。だがマイキーは、家族が少しでも気に入らない行動をとると即一家全員を惨殺するという恐るべき殺人鬼だったのだ。冒頭、自分のことをぞんざいに扱った家族を手早く全滅させたマイキーは、強盗がみんなを殺したのだと警察に証言して、早速新しい家に養子として引き取られた。新しい家族は皆優しそうな人達で、しかも隣には年上のお姉さんまで住んでいてマイキーは大喜び。だがそのお姉さんにタフガイな彼氏がいたことから、マイキーは再び狂気を見せ始める…。
本作は当時、ホームアローンのヒットに肖ってビデオリリースされたホラー映画だ。「無邪気な子供が大人を血祭りにあげていく」という点でザ・チャイルドに類似する本作だが、さすがはホームアローンに便乗させられるだけのことはあり、ステレオコンポやプールのような、家に普通に存在している物を駆使して殺害を行っているのが特徴的である。
しかし本作、そのオリジナリティは評価できるのが、「風呂に電化製品を落として感電死」というパターンを二回も使っているなど、殺害方法にやや偏りが見られ、ホラー映画としての面白さに欠けているのが残念である。マイキーの子供とは思えないような知能犯ぶりも素晴らしいだけに、この点が実に惜しまれた。

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