メガロドン                  「評価 B」
2002年の夏、MAXAM社とFULLMEDIA社の2社が合同で「W−JAWSキャンペーン」なる催し物を開いた。まあ早い話が2社同時に同じジャンルの映画をリリースするというものなんだが、便乗映画同士が便乗しあっているこの世界でこれがどれほど意味のある事なのかはいまいち分かりかねる。
そして本作はその「W−JAWSキャンペーン」でMAXAM社がリリースした作品である。当然鮫映画なのだが、深海探検モノの要素も微妙に含まれており、他の鮫映画とは一味違う内容になっていた。
グリーンランド沖の海上に巨大な石油採掘基地が建設された。最新技術を駆使したこの基地を早速マスコミらが取材に来たのだが、基地は度々生じる原因不明の揺れに悩まされており、とても安全とは言い難い状況であった。そこで従業員達は揺れの原因を調査するために潜水艇に乗って海底に向かったのだが、なんとそこには遥か昔に絶滅したはずの魚がいた。採掘で地面を掘り起こしたために、6500年前から一切の生物が進化していない洞窟から生物らが上がってきたのである。この発見に喜ぶマスコミ達。だがそれは同時に、太古に絶滅したはずの巨大鮫が復活した事でもあったのだ…。
他の要素も入れている割にはしっかりとした作りになっており、パニック映画として十分に楽しめるようになっているこの映画。特に中盤のエレベーターから流氷上に移り、そこからヘリコプターに乗りこむまでの展開は非常にテンポが良く、鮫の恐怖もちゃんと表現できており数ある鮫映画の中でも名シーンと呼べるものであった。
鮫の退治方法がありきたりなのが惜しいが、それでも本作は鮫映画としての水準が非常に高い。同じキャンペーンの作品であるFULLMEDIA社の「シャーク・ハンター」とどちらを見ようか迷っている時は、迷わずこちらを観ることをお薦めする。

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