フライト・トゥ・ヘル            「評価 C」
カジノを搭載した最新鋭の飛行機が、二組の大富豪と乗組員を乗せて空中を飛行していた。ところがその途中、飛行機は謎の浮遊体が集まった雲のような物に突っ込んでしまった。すぐに浮遊物体を突き抜けた飛行機だったが、どうも先ほどと比べて調子が優れない。おまけに無線まで壊れてしまったので、早速乗組員が修理に向かったのだが、貨物室で彼が見たものは、機内に入りこんでいた怪物の卵だったのである。
中途半端にSFしている機内やショボショボの特撮、それでいてグロい場面はしっかりグロく表現しているところなど、本作はまさしく「深海からの物体X」「アタック・ザ・マミー」の空版とも言える映画である(実際、同じスタッフが製作に参加しているそうだ)。しかし馬鹿映画でありながら話の展開が緩慢で観ていて眠くなるところまでこれら二作と同じなので、やはり映画としての評価は低くなってしまう。
一応、本作では怪物の不自然な動きが減っているので、前の二作よりは少し進化しているように見える。だが逆にこの二作、特に「深海からの物体X」で観るべきところと言えば怪物のB級ムード溢れる不自然な動きぐらいだっただけに、それすら失った本作はB級映画好きの目からしてもあまり評価できない映画だった。

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