ホーネット                   「評価 B」
郊外で果樹園を経営していた一家が、南米から北上してきた蜂の大群に襲われる…。
「キラー・バグズ」や「ブラックファイア」など、最近になっても相変わらず作られ続けている蜂映画というジャンルだが、どうも蜂の恐怖を描く事に熱を入れるあまり、トンデモ的な描写が増えてきていることは否めない。それに対して本作では、蜂達は決して自分達の能力以上の事は行わず、あくまで「刺して毒を与える」という正攻法で人間達に襲いかかっているのだ。
しかも本作では、それと戦う主人公側も正攻法である。本作の中盤以降、主人公一家は無数の蜂に包囲された家で決死の攻防戦を繰り広げるのだが、民間人の主人公達は煙や水など、実際に蜂が苦手とされている物を最大限に駆使して家を包囲する蜂の大群に立ち向っている。映画の最後まで続くこの攻防は非常に現実的で生々しく、観ていると実際に蜂に襲われそうになった時の対処法が頭に叩き込まれていることだろう。
主人公達がピンチに陥るまでの過程が噴飯ものだったり、絶対に死んでいるはずの生き物がラストで生きていたりと、いろいろとツッコミどころも満載だが、本作はまさしく蜂映画の見本と言える作品なのである。

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