ブラックファイア 「評価 C」
メキシコの郊外で、一台のトラックが横転した。そのトラックには軍が発見した脅威の殺人蜂が巣ごと積まれており、蜂達は駆けつけてきた警官を惨殺し、卵を産み付けた後で逃走。近隣の村を襲い始めた…。
本作に登場する蜂はメキシコ奥地の原住民に悪魔として恐れられているものらしく(少なくとも作品中では)、その名相応に、卵を植えつけられた男の腹を開くと何万単位の蜂が飛び出してくるという脅威の繁殖能力を誇示してくれるのだが(総体積が明らかに男よりでかくても気にしない)、脳に入って人を操るなんて離れ業をやってのけた「キラー・バグス」の蜂達に比べればインパクトは薄い(そもそも比べる相手が間違っている気もするが)。しかも軍の連中は一人の一般人によって簡単に追い詰められるくらいに弱いし、話の方は定番の「村おこし祭りの中止を主張する主人公が町長と対立する」パターンを何の工夫も無く使っているし、話を面白くしてくれそうなイカれ男を早々と殺してしまうし、パニック映画としての出来はそれほど良いとは言い難い。
ところがこの映画、蜂達の退治方法が実にユニークである。薬やら爆弾なんてチンケな手を使わず、アッと言わせる手段で蜂が殲滅されていく。その他の点が何の奇もてらっていない中、ここだけは随分と輝いている作品だった。
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