風林高            「評価 B」
かつて伝説の不良だった男が、ふとしたキッカケで以前パシリにしていた男と再会した。だがリーダーをしていた男は現在真面目な体育教師をしている反面、パシリをしていた男は韓国マフィアの大物として君臨していたのだ。そんな二人が体育教師の教え子の姉に同時に恋したことから、とんでもない大騒動へと展開していく…
配給会社の戦略上の都合により、火山高そっくりのパッケージをしている本作。だが言うまでも無く、これらニ作は舞台が高校という以外に共通点は無い、完全に別物の映画である(それにしても安直過ぎる邦題は滑っているとしか思えない)。
そんな本作は、火山高のような熱血バトル物を期待して見ると大きな肩透かしをくらうことになってしまうが、ドタバタ痛快コメディ映画としてはまずまずな出来である。身分の全く異なる二人の主人公が、意中の人を手に入れるために様々な形でバトルを繰り広げて行く。その二人のドタバタ騒ぎはやがて周りの人間達を巻き込んでの大騒動となるのだが、そうなるまでの顛末が実に楽しく描かれており、まるで一昔前の日本の喜劇映画を観ているような気分にさせてくれるのだ。
あまりに登場人物が多すぎて話が息切れしたのか、無理矢理締めたようにしか見えないラストが残念だが、長い上映時間をさほど苦痛に感じさせない映画である。

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