ヘリコップ 「評価 C」
ドイツのTVドラマをビデオ化した本作。女性刑事の婚約者が、冒頭で謎のテロ組織によって殺害されるところから話は始まる。復讐に燃える女性刑事は、謹慎中にもかかわらず独自で捜査を始めるのだが、どうもうまくいかない。そんな時であった。警察の手によって、対テロリスト用の強力な装甲と武装を持つ改造ヘリ「AK1」が開発されたという情報が女性刑事の耳にはいったのだ。そこで女性刑事は、親しかった警察主任部長と共にAK1を見にいったのだが、このヘリを使いこなせるパイロットはすでに辞職してしまったと聞き、がっかりする。そこで女性刑事は主任部長と共に、パイロットの適任者だった「シューマン男爵(元ドイツ軍人だから男爵らしい。凄い設定だ)」の説得に向かう。初めは乗り気じゃなかった男爵だったが、女性刑事の懸命な説得によって、ようやくAK1に乗る決意をしたのだ。
そこで、男爵はさっそくAK1のテスト飛行をしたのだが、男爵の地面スレスレに飛ぶ危険な運転が付近の住民の反感をかい、あっという間にAK1のチームは警察の鼻つまみ連中となってしまった。ところが、そんな間にもテロリストは次の作戦を実行に移そうとしていた。彼らは、テレビ塔に時限爆弾を仕掛けて警察の目をひき、その間に警察署に侵入して、押収された大量の麻薬を奪い返そうとしていたのである。そうとは知らずに、時限爆弾の回収に駆り出されたAK1チームの面々。しかし、謹慎中の女性刑事だけは警察署に潜入し、テロリストと戦っていたのだ。女性刑事の連絡を受けて、警察署の危機を知った男爵は、手早く時限爆弾を撃ち抜くと(AK1に搭載されているレーザーで、ヘリの上から撃ち抜いた。ものすごい正確さである。)、そのまま警察署の屋上へと向かう。こうしてテロリストの操縦するヘリコプターとAK1による、ベルリンを舞台にした追撃戦が始まった…。
この映画、話の盛り上がりもあるし、CGの技術もなかなかなのだが、どうもAK1の活躍が少ないのが残念である。映画の前半部分を男爵の説得に費やしているためなのだが、90分の中でAK1の活躍した部分といえば、テスト飛行。時限爆弾を撃ち抜いた。テロリストとの空中追撃戦。の3つだけである。しかも、後の2つはラスト20分の事だから、映画の中ではほとんど活躍しない印象を受ける。せっかくのハイテクヘリコプターなのだから、もう少し活躍する時間を割いてもいいと思うのだが…。まあ、本作には続編もあるから、これは「AK1誕生編」とでもいった作品なのかもしれない。本作の出来は悪くないので、続編に期待したいところである。
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