北斗の拳 「評価 C」
あの傑作漫画の、ハリウッド映画版である。話の内容は、単行本の1巻から2巻の最初までの話を映画用に編集したものである。アメリカ映画お決まりのハッピーエンド主義によって、ユリアが自殺していなかったり、映画を盛り上げるためにバットが死んだりするのだが、基本的には漫画版のストーリーに忠実である。
だが本作は、どうも面白くない。下手にオリジナルな要素を入れようとしてシンの部下4人が出てこない上、下手にリアルにこだわっているのだ。漫画の実写版というものは漫画の雰因気を忠実に再現してなんぼの物だというのに、この映画が漫画を再現している点といったら、砂漠という舞台だけ。北斗神拳で人が破裂したりしないし、増してや南斗弧鷲拳で人の体が切れたりもしない。どうも漫画を観ているような気にならないのだ。
多少非現実でもいいから、漫画の雰因気をもっと出して欲しかった作品である。やはり、こういう映画を作るときには「風雲ストームライダーズ」の製作者ような勇気が必要なのであろう。
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