レイク・フィアー 「評価 C」
ブルジョア階級の街に住む学生達。彼らはいつものように通学バスに乗って家に帰ろうとしたのだが、突然バスは道を外れ、誰もいない草原へと走っていった。そう、彼らはバス運転手に扮した男を始めとする謎のグループによって誘拐されてしまったのである。バスから強制的に降ろされた学生達は、車、ホバークラフトと乗り継がされて沼地のド真ん中にある小さな島へと連れていかれた。そこに学生達を監禁するというわけだ。しかも沼地にはワニがウヨウヨしており、到底泳いでの脱出は不可能。島から出るにはグループの男からホバークラフトの鍵を奪わなくてはならないのだが、彼は銃を持っており、簡単に奪える様子では無い。果たしてこの状況下で、彼らは島から逃げ延びることができるのであろうか。
「追い詰められた状況からの脱出」を描いた本作。先に述べた舞台状況はなかなか考えられており、絶望的状況の演出としては良く出来ている。更にラストに意外な事実があったりと、話の方もそつのない出来だ。
難点を言えば本作、「沼のド真ん中の孤島」という設定が話に生きていないのだ。例えば沼の周囲を徘徊していたアル中親父が何故かホバークラフトも使わないで島にやって来ていたりと、細かな描写の不徹底により、折角演出された絶望感も薄らいでしまう。サスペンス映画として、これは致命的とも言えるだろう。
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