悪魔のドロドロ人間 「評価 D」
カルト集団が招き寄せた悪霊。それは死人の体に憑依しては人間を殺害し、到底普通の人間の手に負えるような代物ではなかった。唯一、デストロイヤーの力を宿したメダルがあれば制御できると知った彼らは、それを持っていた女性マリリンを追い回す。悪霊と戦う組織に所属しているマリリンは、自分の身に危険が迫っていることを察し、同じ組織の仲間の元へメダルを預けることにした。それから数日後、マリリンはカルト集団の手によって殺された。だがメダルは彼女の手元に無い。そこでカルト集団はマリリンの妹サンドラを始めとする、周りの人間を調べ回ることにした…。
いかにもトロマ社の毒々シリーズかと思わせるような邦題だが、内容は全然関係ないオカルト・ホラーである(勿論トロマ社の作品ではない)。クライマックスで悪霊に憑り付かれた男の顔が醜く歪み、ちょうど毒々モンスターとヘルボーイの中間みたいな容貌になるからこんな邦題にされたのだろう。
しかし本作、悪霊を呼んでから制御方法を調べるというカルト集団の泥縄な様子が面白かったりするものの、下手なアニメ合成で表現される悪霊など、やたらと緊張感を削ぐ場面が多いのが難点だ。特に悪霊にとり付かれた死人による殺害カットは全編に渡って克明な描写が無く、遠くから聞こえる悲鳴だけで済ませているのはホラー映画としていかがな物だろうか。デストロイヤーについて簡単な説明を盛り込むなど、作品世界に容易に入り込めるようにとの配慮がなされているのは良かったのだが…。
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