親指フランケン 「評価 A」
親指ゴッドファーザーに続いて、今度は親指フランケンの批評である。本作の元ネタは吸血鬼ノスフェラトゥと並んで称される言わずと知れた古典ホラーの名作なのだが、何とも残念な事に本作はカラー作品だった。せっかくのパロディなのだからラスト寸前までモノクロで通しても良かったと思うのだが…。
親指フランケン博士と助手である背虫男のコブコブは、墓場から死体を掘り出しては使えるパーツを持って行き、それらを集めて人造親指を作ろうとしていた。そして最後のパーツである脳もコブコブに取りに行かせ、いよいよ人造親指のペッパーが完成する!ところがコブコブが持ってきた脳が「凶暴さの頂点を極めた脳」だったためにペッパーは誕生するなり暴れだし、実験の失敗を悟った親指フランケン博士はペッパーを地下牢に幽閉したのである。ところがあっという間にペッパーは脱走し、池のほとりで遊んでいた付近の村の少女に襲いかかった(少女の父親談)!そこで日頃から不満が溜まっていた村人達はペッパーを殺そうと松明を手に立ちあがる。村人に追われ、風車小屋に逃げ込むペッパー。果たしてこのまま原作通りに殺されてしまうのであろうか!?
こんな内容の本作だが、前半部分は他の親指シリーズと比べるとギャグのテンポもいまいち悪く、カラー作品であるのを始めとしてあらゆる点で不満が残る。ところが本作、そんな前半部分を吹き飛ばすが如くラスト5分で今までの常識を破った壮絶な展開を見せてくれるのだ! このラスト5分の凄まじさには正直言って他の親指シリーズを凌ぐものがある。それでも前半部分と相俟って評価はAだが、本作は親指シリーズを全作観てきた人間必見の内容であった。
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