アタック・ザ・ガス・ステーション!       「評価 A」
本作は近年盛況な韓国映画界が世に送り出した青春映画だ。ある晩、平和なガス・ステーションに社会から捨てられた四人の若者が突如やってきて、ひたすら破壊活動をした後に帰っていった。それから数日後、そのガス・ステーションは修理工事も完了し、元通りに営業をしていた。ところが、ガス・ステーションにまたあの四人がやってきた! 彼らはガス・ステーションを占拠し、店長から金を奪い取ろうと再び大暴れする。だが、その途中でガス・ステーションに客がやってきたのである。そこで店員を出すわけにもいかない四人は、代わりに自分達が店員のフリをしてガス・ステーションの仕事を始めた。店員から仕事の手順を習いながら、客と応対する四人。しかし彼らは根っからの荒くれ者なので、マナーの悪い客や付近一帯をシマにしている暴走族達を次々と殴り飛ばしていったのだ。殴り飛ばされてガス・ステーション内へと監禁される人間はどんどん増えていくのだが、その一方で店長はいつまで経っても金を出そうとしない。ところがそんな時、ガス・ステーションの異変に気づいた出前軍団やらヤクザ集団やら機動隊達がガス・ステーションに一斉に押し寄せてきた…。
と、意外とコメディ調で展開する本作。全体的に出来が良いのだが、中でもガス・ステーション内での人間ドラマが非常に秀逸である。ガス・ステーション内で起きた様々な出来事が学校のパシリだった青年を番長にしてしまい、不良達をミュージシャンとしてテビューさせ、挙げ句の果てに四人の将来までを決定づけさせる。何とも観ていて気持ちいい快作である。

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