アルゴノーツ 伝説の冒険者たち 「評価 B」
遥か昔、小さな王国で王の弟が反乱を起こし、その国の王は殺されてしまった。ところが十数年後、半獣人と暮らしていた青年が、自分は王の息子だという記憶を取り戻して、王の弟が支配する王国へと向かった。ところが、王の弟は彼を王の息子だとは認めなかったため、青年は「どんな願いでも叶えられる」という黄金の羊毛を探しに遥かな船旅に出る羽目になったのだ。だが果たして、黄金の羊毛は本当にあるのだろうか…!?
というわけで本作は、あの「人間は神のオモチャに過ぎなかった」という衝撃的設定が凄い「アルゴ探検隊の大冒険」のリメイクである。だが本作では探検隊の様子を見守る神々がチョイ役に過ぎず、ほとんど人間達の冒険を主軸に描かれている。そのため元の作品にあった「御都合主義の固まり」という印象が無くなったのは良いが、神々の存在を明確に語らなくなったために、何の脈絡も無しに神が出てきて混乱するという新しい欠点も生じているのが残念だ。
ただ、いくら話の本筋が無茶苦茶で荒唐無稽でも、それがアルゴ探検隊の大きな魅力なのだからしょうが無い。しかもリメイクによって、ポセイドンやハーピー、骸骨兵士などもしっかりCGで再現されており、確実に映像の質がアップしているので元の作品を観た人ならば思わず嬉しくなることが請け合いの出来になっているのである。
リメイクによって多少設定を変更しているものの、この映画は紛れも無く「アルゴ探検隊」であった。原作の雰囲気を壊していないあたり、本作はリメイクとしては成功と言える映画なのだ。
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