SF異星人パニック 「評価 D」
今は無き配給会社「大陸書房」。80年代のビデオブームの最中に「1980円ビデオシリーズ」と銘打って珍作奇作を数多くリリースし、一部の映画ファンを失笑と怒りの渦に巻き込んだ会社である。そんな珍作奇作の一本が、この映画「SF異星人パニック」だ。
映画は謎のアニメから始まる。一応UFOが出てくるものの本編の内容とは一切関係なく、いきなり軽いジャブを食らわせてくれる。それが終わると、やっとのことで映画は本編に突入する。主人公はアメリカ暮らしの平凡な青年エリック。彼の隣家に住んでいた家族は、実は移民予定地である地球を調査するために異星から派遣されてきたエイリアンだった。エイリアンらは自分たちの星との通信にもちゃんとした発音の英語を使っているくせに、「アースという言葉は言いずらい」などと突然言いだす辺りからして、かなり怪しい連中だ。さて、極秘の任務であるが故に必死で正体を隠そうとするエイリアンたちだったが、通信装置の放つ光がまぶし過ぎたためにエリックはあっさりと正体に気づいてしまう…。
あまりにも緩慢な展開と理解不能な行動をとる登場人物、そして序盤で強そうな外見を見せておきながら結局大した活躍を見せないエイリアンのペットと、まるで観客に苦行を強いることを目的としているかのような、悲惨な内容となっているこの映画。観ていて眠くなること確実で、余程の物好きでなければ勧めることは出来ない作品だ。
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