ヴァイラス(1999)          「評価 C」
「アルマゲドン」公開以来、隕石やら宇宙生物やら、何かが落ちてくる映画がやたらとリリースされるようになった。本作もそんな映画の一つなのだが、落ちてきた物が他の映画とはだいぶ違っていた。なんと落ちてきたのは隕石とかではなく、宇宙をさまよう電磁波なのである。その電磁波は意志をもっていて、地球の人類を滅ぼすという目的で地球に降り、機械にとりついて人間を殺し始めた。そして本作は、その電磁波がとりついた事によって暴れ回る機械達と、人類の滅亡を阻止しようとする人間との戦いを描いたアクション映画なのである。
とこう書くと、普通はスケールのデカいSFアクション大作を考えるのだが、本作の舞台はたった一隻の船の上である。話の主な内容は、海に漂流していた連中が発見した無人船は、電磁波に操られた機械が虐殺をした恐怖の船だった……といったもので、まことにスケールが小さい。電磁波の目的である「人類滅亡」が、こんな船の上で暴れ回るだけで本当に達成できるのか? なんてことは野暮な疑問だろうか。
ちなみにアクションシーンはと言うと、エイリアンの影響をモロに受けていて大した新鮮味は感じられない。ただ敵に関しては殺人機械を自分で大量生産する辺りが実に斬新で、その点は面白い映画だった。

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