WISHMASTERスーペリア 「評価 D」
引き続き、今度は続編の批評である。続編は基本的に二番煎じなので、どんな名作の続編でも、1作目より感動する例は非常に少ない。だが私は、名作「WISHMASTER」の続編という事で、一応期待はしていた。だがまさか、ここまで酷い出来だったとは!
前作のラストで再び宝石に封印された魔人だったが、美術館に侵入した強盗によってその宝石は盗まれて、強盗の手によって魔人が復活してしまった。魔人は殺人の罪で刑務所に入れられたのだが、刑務所内の囚人達の願いを次々と叶え、囚人と共に脱走した魔人は、ようやく外の世界で人々の願いを叶え始める……と、前作に比べてストーリーが回りくどくなった分、ずいぶんと退屈な映画になってしまった感は否めない。
おまけに本作、魔人の屈折の仕方もネタ切れ気味で面白みに欠ける。「脱走したい」と願う囚人の体を鉄格子に押しつけるなんて、ハッキリ言って子供でも考えつきそうなネタだ(第一、願いを叶えていない)。しかもクライマックスは、前作の二番煎じの「殺人大パーティー」だ。おまけに前作よりも予算が大幅に減ったらしく、殺人パーティーのシーンが実に安っぽくなっている。トランプのカードが人の首を切り落とすのはまだしも、ルーレット台から刃物が飛びだし、縦にゴロゴロ転がっていくところなんか、呆れるを通り越して笑うしかなくなるぞ。
前作のような痛快ホラーを求めている場合、本作は決してお勧めできない。実はこのシリーズには第三段の「WISHMASTERリダックス」も存在するが、果たしてどんな内容になるのだろうか? 本作を見る限り、それほど期待はできないが…。
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