宇宙怪獣ガメラ 「評価 Ｃ」
今までのガメラシリーズに出てきた怪獣たちとガメラとの決闘シーンをテキトーにツギハギし、それに新撮した人間達の活躍するシーンを加えただけの、実にお手軽なこの映画。あの珍作「怪獣王ゴジラ」と双璧をなして、無茶苦茶な編集映画として世に知れ渡っているが、こちらはゴジラと違ってオール日本製だ。別に、海外配給の為に作ったわけではない。
では何故、こんな映画を作ったんだ？ と思うかもしれないが、要するにこの頃の大映は金が無かったのである。よって本作は、新撮の部分もチープな雰囲気がこれでもかと漂っている。例えば正義の宇宙人の基地となる場所は、ペットショップとマツダビルの屋上。勿論セットなんか組んでいない。
そしてもう１つ、この映画の物凄いところは、映画を観ている子供達への過剰なまでのサービス精神である。この作品はガメラの映画のはずなのに、子供達がジャンプを回し読みしていて亀有公園前派出所やキン肉マンを実名で出しちゃうのだ！ しかも、それだけでは終わらない。宇宙戦艦ヤマトや、果てには銀河鉄道９９９までアニメでガメラと共演しており、観ていると頭痛がすること必至である。当時の子供達にはウケたかもしれないが、今観るともの凄く恥ずかしくなってくるぞ。
そんなこんなですさまじい映画だが、旧ガメラの全決戦が観たくなった時にはこれ１本で充分なので、ある意味お得な映画と言えなくも無い。
ＧＯ ＴＯ ＴＯＰ！！