U.M.A. レイク・プラシッド           「評価 B」
まず始めに「U.M.A.って何?」と思っている人のために少し説明しよう。U.M.A.とはつまりUnidentified Mysterious Animals、未確認生命体の事である。ちなみにU.F.O.は未確認飛行物体、U.S.O.は未確認水中物体を指す。
つまりこれは、未確認生命体が暴れる生物パニック映画のはずだった。はずだったのだ…だが! この映画の実態は、愉快で楽しいコメディ映画だったのである。話の内容は、川に現れるU.M.A.(といっても正体はただのデカいワニだが)が、川に近づく人を次々と食べていく…という単純なものだ。映画の始めの方は、不審なババアの笑い話があるものの、ちゃんとした生物パニック路線で進行していく。が、しかし! いきなり現れたワニ大好き金持ちオヤジの存在によって、映画は薔薇色のコメディ路線へと一直線に突き進んでいくのだ。先ほどのババアは実はU.M.A.の飼い主だったという事が発覚したかと思えば、ババアはU.M.A.に牛をまるごと一頭あげているというシュールな場面が出てくる。更に主人公達と一緒にいた保安官は、やたらとワニ好きオヤジの仕掛けた罠にひっかかり、オヤジを憎むようになるのだが、映画のクライマックスで、この2人の間にゲイ的(?)友情が芽生えてしまうのだ。おまけにB級映画のサービス精神も健在で、この映画にはU.M.A.だけでなく、人食い熊まで登場する。(だがこの熊、U.M.A.にあっさりと喰われて敗退してしまうが)
実はこの映画、始めからコメディ路線のつもりで撮っていたのではないか。そうとすら思えてしまう程、後半の愉快っぷりが堪らない快作だった。
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